家電メーカーヘルパー

学生時代にはいろいろとアルバイトを経験しましたが、二年ほど家電メーカーの販売員をやってました。
家電メーカーのヘルパーと言えば、一ヶ月前に家電量販店業界2位のE社が派遣強要で公取委の立ち入り検査を受けたという報道や、一年半ほど前には家電量販店最大手のY電機が偽装請負で当局より是正指導を受けたという報道がありました。
これらは業界の慣行とも言える話だと思うのですが、ちょっとブログの趣旨から外れるのでその話は置いといて、オーディオ機器を買い揃えるために趣味と実益を兼ねた若き日を少々振り返ってみたいと思います。

同級生の紹介で、今や液晶分野で世界トップクラスの技術力を誇る総合家電メーカーS社のアルバイトとして採用され、大阪日本橋に本店のあった老舗Nムセンの支店に派遣されていました。
当時は京都市内に住んでいましたので、派遣先は近鉄京都線沿線のどちらかと言えば小規模な店舗でした。

近年東京でも老舗の家電店が撤退・閉店していますが、大阪のNムセンも現在は家電販売から撤退してしまった様で、時代の流れを感じると共に、既に定年を迎えられているとは思いますが当時お世話になった社員の方々の事を考えると非常に残念に思います。

さて肝心の業務ですが、店舗の1階がテレビや白物家電で、私は音響製品や照明器具がメインの2階でヘルパーとして販売補助を行いました。
音響製品といっても、小規模店舗のためシステムコンポやラジカセがメインで、残念ながら単品コンポーネントは申し訳程度という品揃えでした。
それでも、当時はどの家電メーカーも例外なくオーディオ・ブランドを持っていたので、S社のシステムコンポの展示もありました。
S社製品を販売すると時給に加えて販売手当が貰えたのですが、S社の照明器具なんて置いて無いしS社のラジカセやシステムコンポの展示も少なくて、余りもらった記憶がありません。
メーカーにしても、S社製品を売ってくれる事は嬉しいが、量販店の人手として働いてくれれば十分と言う感じでした。
店舗は1階がメインなので、1階の担当であればもっと手当がもらえて、充実したオーディオライフを過ごせたかも知れませんが、2階は開店時間になってもお客様が少なくて午前中は専ら展示商品の掃除で、暇な時は私一人の時間帯もあったりして、お気楽なアルバイトにとってそれはそれでラッキーだったかも知れません。

このアルバイトで貯めたお金で、卒業までに一通りのオーディオ機器を買い揃える事が出来ました。
それから三十年近く経った訳ですが、レコードプレーヤー:DP-55Lは休眠中、アンプ:PM-5とカセットデッキ:DR-F1は買い換えたものの、スピーカー:SP-LE8TとFMチューナー:F-700は今でも現役で活躍しています。

コメント 4

時代の流れには逆らえませんが
良い思い出ですね。
私はDP-57Lです。DENONさんメンテナンスしてくれますよ。
SP-LE8Tをお持ちとはちょっとうらやましいですね。
いまだに高値で取引されてます。

by そらへい (2011-01-15 11:24) 

まだメンテナンスしてもらえるんですね。
DP-55Lは15年近く元箱に入れたままの状態で、手元にレコードも数枚しかありませんが、、引っ張り出してみたくなりました。
ウレタンエッジのスピーカーは経年変化でエッジがボロボロになって張替えが必要みたいですが、私のSP-LE8Tは何故か大丈夫で、今でも元気に鳴っています。
ちょうどJBLがマグネットをアルニコからフェライトに切替える頃で悩みどころでしたが、減磁の気にならないフェライトのLE8T-Hは今にして思えば良い選択だったかも知れません。
by coregar (2011-01-15 14:49) 

私も大阪勤務時代にS社とお取引があったのですが、何故か勤めていた会社のお取引先をS社本社に呼んで、家電製品を買って貰えという大号令がかかったのです。当時私は営業ではなく財務担当だったので取引銀行のご担当をS社の本社にお呼びして家電製品を拡販した事があります。もう15,6年前の話です。
by conta (2011-01-15 21:14) 

流石大阪商人という感じでしょうか。
今や電卓で培った液晶ディスプレイ技術分野で、世界トップクラスの技術力を誇る企業ですが、当時はユニークな製品はあってもM社や別のS社とかに随分と差を付けられていて、S社のオーディオ製品には正直興味がありませんでした。
by coregar (2011-01-16 00:22)