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電線病 [雑感]

オーディオ熱が再燃してからというもの、かつての様に店頭に出向いたり専門雑誌を見る機会が増えましたが、昔と大きく異なるのがケーブルアクセサリーの品揃えです。
ちょっと信じられない様な値段の高級ケーブルが、店頭に置いてあったり雑誌に出ていたりします。

線材も銅線はOFCに始まりLC-OFCやPCOCC、純度も6Nとか7N、8N、銀線やクライオ処理なんていうのも出てきて、気が付くとラックの裏は極太のケーブルで占有され、投資金額もアクセサリーだった筈のケーブルがオーディオ機器よりも遥かに高額という本末転倒の状態、こうなるともう完全な病気で巷では「電線病」と呼ばれています。

オーディオを趣味とする人でケーブルに興味の無い人はいまずいないし、誰もがケーブル交換で音が良くなるなら安いものと考えていて、そこがアクセサリーメーカーの目の付け所で気が付いたら重い軽いはあっても「電線病」を患って沼に嵌っているという構図が出来上がります。

歴史を紐解くと、ケーブルアクセサリの起源は1980年前後のスピーカーケーブルで、私も持っているビクターのスーパー・スピーカー・コードやパイオニアのJC-200辺りが魁ですが、当時の価格はアクセサリーの範疇を超えるものではありませんでした。
RCAケーブルは微弱信号を扱うフォノケーブルで低容量化が取り沙汰されていた記憶がありますが、電源ケーブルが話題に上るのはもっと後になってからの事です。
私が使っている古いパワーアンプやCDPにはやや太目の電源ケーブルが使用されているものの、まだACインレット付ではなくアンプからダイレクトに引き出されています。
その後、海外製のアンプがACインレット付を採用した事から、日本のメーカーもこれに追随し高級機を中心にACインレット付が主流となり、電源ケーブルという市場が生まれて今日に至っています。

私自身は、ケーブルに高額投資をするくらいなら機材に投資すべきと考えているので、基本的に ケーブルにお金を注ぎ込むつもりはありません。
いろいろと試してみたい気持ちも無い訳ではありませんが、先立つものも乏しいしというのが実態です。
ただ、そうは言っても機器付属のラインケーブルではちょっと可愛そうだし、往年のシステムで現代の音楽ソースを多少なりとも良い音で聴けるならと、これまで紹介した様なケーブルを使っています。
かく言う私も既に「電線病」なのかも知れませんが、幸いな事に古い機器は電源ケーブルが直付で簡単に交換できないし、総じて業務用のケーブルが値段も安くてコストパフォーマンスが高い様に感じているので、重い症状に見舞われる心配は無さそうです。

「電線病」が重症化すると、定価が百万円を超えるケーブルだとか、敷地内に電柱を建てて専用の柱上トランスを取り付ける話もあったりして際限の無い感じですが、電線病予防に効果があると思われるサイトをご紹介しておきます。

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可聴域 [雑感]

ヒトの耳が聞くことのできる音の範囲(可聴域)は、約20~20,000Hzと言われています。
ただし、これは二十歳ぐらいまでの若者の話で、加齢に伴って特に高音が聴こえなくなります。
成人だと耳の良い人で15kHzくらい、13kHz辺りでほとんど聞こえなくなるのが普通だそうです。

マルチドライブ クリーナーの記事で触れたハイレンジテストの話ですが、私も13kHz辺りが微妙な線で、15kHz以上は全く聴こえない状況にちょっとがっくりしました。(v)o¥o(v)
聴こえない周波数でもアンプのレベルメーターは振れているので、確実に音は出ている筈ですが私には無音です。
中学生の子供は21kHzも聴こえる様で不快な音がすると言いますので、機器の再生限界ではなく完全にこちらの聴力限界という事になります。
この現象を利用して、若者にしか聴こえない17kHz辺りの不快な高音を発生させて店先にたむろする若者を追い払う装置とか、授業中に鳴っても大人には聞こえない携帯電話の着信音というのもあるそうです。

もっとも通常の聴力検査の周波数は125Hz~8kHzだし、10kHz以上が聴こえないからと言って悲観する必要は無さそうですが、成人の大半が15kHz以上を聴き取れないのに100kHzまで再生可能なSACDやスーパーツィーターは本当に必要なのだろうかとか、オーディオ評論家って一様に耳の良い人達なのだろうかという素朴な疑問が湧いてきます。

一つ言えるのは、あくまでもチェックCDの単調音(正弦波)の場合であって、これだけで音楽再生の上限が15kHzで良いとは言い切れない事や、可聴域を超える周波数(超音波)を含んだ音楽を聴くと脳が刺激されてアルファ波が発生するという話もありますし、聴こえない周波数帯域であってもスーパーツィーターが有ると無いとでは違いが感じられるのも事実で、これがオーディオの面白いところかも知れません。

貨幣価値 [雑感]

二十数年前に大枚をはたいて買ったオーディオ機器が現在も売られていたら、どの価格帯に位置するものなのでしょうか。
ちょっと気になったので、四半世紀で貨幣価値がどの程度変わったのか調べてみました。

よく言われる大卒の初任給の比較だと、この四半世紀で約1.5倍になっていました。
大卒初任給 出所:厚生労働統計
1983 132,200
1988 153,100 1.158倍
1993 190,300 1.439倍
1998 195,500 1.479倍
2003 201,300 1.523倍
2008 201,300 1.523倍

日本銀行金融研究所貨幣博物館:お金に関するFAQによると、貨幣価値は企業物価指数と消費者物価指数を参考にする方法がある様です。
昭和○年の一円は今のお金のいくらくらいに相当するのですか?
昭和40年の 1万円を、今のお金に換算するとどの位になりますか?

企業同士で取引される「モノ」の価格を対象とする企業物価指数だと、この四半世紀では下落していて約0.9倍です。
企業物価指数 出所:日本銀行調査統計局
1983 833.7
1988 712.1 0.854倍
1993 708.1 0.849倍
1998 687.5 0.825倍
2003 637.3 0.764倍
2008 736.8 0.884倍

小売段階における「モノ」と「サービス」両方の価格を対象とする消費者物価指数だと、この四半世紀で約1.2倍でした。
消費者物価指数(東京都区部) 出所:総務省統計局
1983 1504.1
1988 1608.8 1.069倍
1993 1804.2 1.199倍
1998 1849.2 1.229倍
2003 1776.7 1.181倍
2008 1787.0 1.188倍

オーディオを取り巻く環境もずいぶんと変化したので単純比較は難しいですが、この四半世紀でさほど物価は上昇していなくて、性能は別にしても二十数年前に10万円クラスだった機器は現在でも10万円クラスと目安として考える事ができそうです。
大卒初任給の上げ幅の方が大きいので、昔に比べると多少は購入し易くなったという事かも知れません。

ブロードバンド回線 [雑感]

自宅のブロードバンド回線は、未だにADSLを使用しています。
最初Yahoo! BBを導入したのですが、BBフォン(IP電話)の品質が今ひとつだったので、お試し期間中に当時の東京電話インターネット(TTNet)のADSLに乗り換えました。
合併・統合により、パワードコム「Powered Internet(POINT)」、ドリーム・トレイン・インターネット(DTI)に変わる中で、料金据え置きか微増で増速の案内があったので、多少は速くなるかもと3回ほどプラン変更しました。
私の家は電話局が遠く線路距離が長いためADSLの速度は余り期待できないのですが、やはり基本的に差はありませんでした。

その後、So-netの格安プランに乗換えて現在に至っていますが、ADSLの回線速度は、Yahoo! BB(12M)、DTI(12M→24M→40M→50M)、So-net(12M)という変遷になります。
So-net切替後もさほど変化の無かった回線速度ですが、現在は1Mも速くなっておりコストパフォーマンスは抜群で乗換えは大正解でした。

速くなった要因はいろいろあると思いますが、エレコムのラインセパレータの追加と、モジュラーケーブルをアーベルのフェライトコア付ツイストシールドタイプに交換したのも効いている様です。
ADSLモデムの電源アダプターにも、雷サージ付きノイズフィルターの挿入と、お約束の極性合わせを実施しています。



今の回線速度だと、インターネットラジオのビットレートは160Kbps辺りが限界で時々音が途切れますが、今のところ特に不満は無いし映像配信サービス等を導入する予定も無いので、光ファイバー化はしばらく様子見の状況です。

参考までに、これまでのスピード測定結果を紹介しておきます。

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25,000アクセス御礼 [雑感]

備忘録を兼ねた手持ちのオーディオ・ビジュアル機器の紹介を始めて早七ヶ月、記事数もやっと100を超えたところですが、お陰さまで閲覧数の累計が25,000を超えました。

小生の拙いブログを訪問頂いた方々に改めて御礼申し上げます。
25000.JPG
(次のタイミングでは、+9されていて25,000ジャストは見れませんでした。)

下記は現時点のアクセス数ベスト10です。
まだ全体的に記事公開後の日数が少なく、傾向分析は時期尚早と思われるため、今回は記事の紹介のみさせて頂く事にします。

アクセス数ベスト10
【1】MINY MBC-45Z set
 ミニーのBS/CSアンテナMBC-45Z の紹介記事
【2】スピーカースタンド・インシュレーター
 SP-LE8Tに使用のスピーカースタンドと、SX-111Dに使用のインシュレーター(?)の紹介記事
【3】CANARE 4S6
 カナレ電気のスピーカーケーブル4S6の紹介記事
【4】BELDEN 非メッキ電源ケーブル
 米国ベルデン社製の非メッキ電源ケーブルの紹介記事
【5】SANSUI SP-LE8T MKⅡ
 サンスイのスピーカーSP-LE8Tの紹介記事
【6】EMPIRE 4000D/I
 エンパイアのカートリッジ4000D/Iの紹介記事
【7】Monster Cable M1000HD
 モンスターケーブル社のHDMIケーブルM1000HDの紹介記事
【8】DENON DCD-S10
 デンオンのCDプレーヤーDCD-S10の紹介記事
【9】CANARE 4S8
 カナレ電気のスピーカーケーブル4S8の紹介記事
【10】DENON PCL-5
 デンオンのヘッドシェルPCL-5の紹介記事

今更ですが、持ち物紹介系のブログテーマは紹介し切るとネタ切れで、何か導入しないと記事が書けなくなる事に気が付きました。
機材とは少し毛色の異なるカテゴリーを追加して、ネタ切れ防止に努めている今日この頃です。
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